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”高分子機能工学課程について” 大学案内2011年度版より抜粋

高分子は重合体(ポリマー)ともいい、非常に多くの単量体(モノマー)が繰り返して重合(結合)してできる大きな分子のことです。細長い鎖のような形をしているのが特徴です。その種類はさまざまですが、DNAやタンパク質などの生体高分子、プラスチックや合成ゴム、合成繊維などの合成高分子の二種類に大きく分けられます。

本課程では合成高分子を新たにつくり、その物性を実験やシミュレーションによって解析し、材料としての実用化を目指すという教育研究に取り組んでいます。合成高分子に関する本格的な研究は、スタートしてからまだ100年も経っていません。いいかえれば、まだたくさんの可能性が秘められた分野ということです。皆さんも高分子科学の基礎を身に付け、独自の研究に取り組むことで、たとえば絶縁体であるプラスチックを導電体に変換させたり、電磁波を完全に吸収する高分子材料を作製したり、レーザー発信が可能な高分子材料を実現したり、画期的なモノの開発にチャレンジしてください。

一生懸命な学生は本当によく伸び、就職しても早く昇任しています。また、海外の大学に行っても臆することなく研究に取り組み、その成果が「Nature」などの学術雑誌に掲載された人もいます。

そういった先輩たちに共通しているのは、「自分が将来何をしたいのか」を入学後の早い段階で決めていたということです。それが決まれば、そのために今何をすべきかがわがノ、勉強の計画を立てることができます。皆さんにもぜひ、そうしてほしいと思います。そして、「世界をびっくりさせる成果を出すぞという野心をもって研究に取り組んでください。